テキスト置き場

　

君を　咲き誇ろう
美しく　花開いた
その後は　ただ静かに
散って行くから…










vogue










「楽しかったよなぁ」





ずっと二人で歩いてきた。
いつだって傍にいた。
どんな時だって、俺の頭の中はお前のことでいっぱいだった。





「楽しかった」





それが、全てだったから。
だから、後悔なんか、ない。
一緒にいた時間が、答えを教えてくれた。





「…楽し、かったか？」





旅の終わりに、何が見えたんだろう。
俺は、それが知りたい。
願わくば、そこに幸福を。





「ありがと、な」





あの日繋いだ手は、今でも俺に勇気をくれる。
お前がいたから、何ぼかマシな男になれたんだぜ、俺。
っていっても、まだまだへっぽこだけどな。





「…なぁ、俺」





あぁ、ヤバい、泣けてきやがった。
覚悟はできてたハズなんだけどな。
頼りにならんダンナでゴメンな。





「未来を、生きる、から」





俺、お前のお陰で強くなれたと思ってる。
本当に、本当に、カンシャのコトバなんか、どんだけ言っても足りない。

ありがとう。

無理してた、よな。いっつも、微笑ってたけど。
俺を不安にさせないように。心配させないように。

ありがとう。

お前、俺が強くなるの待ってたのか？
俺のために、生きてて、くれたのかな。

ありがとう。

俺は、お前の遺した“未来”のために。
お前の傍らに眠る、小さき生命のために。










「見ててくれな、ラクウェル」










――咲き誇ろう。










君を　咲き誇ろう
美しく　花開いた
その後は　ただ静かに
散って行くから…






　　　　　ha　　　la　　　ha　　　la　　　...















fin

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atogaki
　ED後アルラク。ラクウェルの死の直後の話です。
　　『だけどそれは決して後悔ではなくて　あの頃の君がいたからでしょう？』
　このフレーズがED後のアルノーにダブる気がしたんで、風海にとっては“vogue”はアルラクソングです。
　旅の終わり、そして始まりに、祝福がありますように。

vogue/浜崎あゆみ

2005/09/11

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