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2024/11/24 21:27 |
ネムリヒメ(アライブ/由良×森尾)※R-15
 
どうか眠っていて

愛しい愛しい風使い















ネムリヒメ















目覚めたのは、夜明け前。
まだ朝とはいえない時間。

ゆっくりと体を起こし、軽く息をつく。
珍しいこともあるものだ、と、思考を巡らせた。
低血圧で寝起きの悪い自分が、こんな時間に起きるなんて。

「…ぅん」

不意に聞こえる、自分以外の声。
首を横に向けると、綺麗な顔の青年が眠っていた。
昨晩の行為を思い出し、苦笑が漏れる。

抱いたのだ――この男、森尾健一郎を。

彼のさらさらの髪に、指を絡ませる。
男の髪とは思えないほど柔らかい。

「モリヲ…」

彼の顔の左半分を覆う火傷。
叶太輔の能力によってつけられた、癒えない傷。
普段は眼帯で隠しているそれに、そっと触れる。

「んっ…」

森尾の身体がぴくりと動く。
一瞬手を離す――が、もう一度、触れる。
なるべく優しく、起こさないように。

「…モリヲ」

ゆっくりと火傷の跡を撫でる。
太輔のことは気に入っている。
だが、森尾の顔に傷をつけたことが少しばかり憎い。

「…けんいちろう…」
「たく…み…」
「!!?」

呟いた彼の名。
呼ばれた、自分の名。
驚いて目を見開いた。
しかし、聞こえるのは安らかな寝息だけで。

「(…寝言かよ)」

起きなくて良かった、と安堵の溜め息をつく。
それでも。
自分の名を呼んでくれたのだと思うと、自然に笑みがこぼれた。
たとえそれが、夢の中でだとしても。

「(カワイイな、モリヲは)」

小さな声でくすくすと笑う。
この青年が可愛くて仕方ない。
そして…愛しくて仕方ない。

「…起きんなよ」

そっと、彼の左眼に唇を落とす。
静かに唇を離して…目が合った。

「あちゃ~…起こしちまったか」
「…ゆ、ら…?」
「んー…あぁ、まぁ、気にすんな」
「…うん…」

そう言って、再び眠りにつく森尾。
どうやら寝ぼけていたらしい。

「…驚かせんなよ…」

子供のような、幼い寝顔。
実際、そんなに歳は離れていないはずなのだが。
とても昨夜自分に抱かれた男と同一人物とは思えない。

「(…無防備すぎ)」

よく今まで襲われなかったものだ、と思う。
…襲った自分が言えた義理ではないが。

「ま、いいか」

眠りつづける姿を見られるのは自分だけ。
そう思うと嬉しくて仕方がない。
にぃっと笑い、彼の唇に自分のそれを重ねた。










…由良が森尾に風の能力でぶっ飛ばされたのは、数時間後の話。




















fin




atogaki
 初洗い部アライブ。
 由良森事後ネタ(甘)でお送りしました(殴
 タイトルあんま関係ない…。
 この二人好き。ラヴラヴで(笑

2006/02/12

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2009/09/26 23:45 | Comments(0) | TrackBack() | アライブ 最終進化的少年

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